ニュージーランド現地では、昔からお薬としても外傷や内服用に日常的に使われてきたマヌカハニーですが、余りにも当たり前に身近にあったためでしょうか、この蜂蜜の健康活性作用が科学的に研究されることはありませんでした。
このニュージーランドにしかない、お薬のような蜂蜜「マヌカハニー」に初めて科学的に着目したのが、イギリス人生物学研究者ピーター・モラン博士なのです。モラン博士は、1973年ニュージーランド・ワイカト大学の生物学教授として赴任し、自然抗菌物質について研究を行っていた際にマヌカハニーと出会い、1981年「ハニー・リサーチ・ユニット」というマヌカを研究する特別ユニットを立ちあげ、世界で初めて本格的にマヌカハニー研究をスタートしました。
その後、マヌカハニーの中に含まれる独特な健康活性作用を発見し、それを、「UMF」Unique Manuka Factor(ユニーク・マヌカ・ファクター)と命名。1982年、マヌカハニーがガンの原因菌とも言われている「ピロリ菌」を死滅させると学会で発表したことにより、世界的に大きな注目を集めることとなりました。
ピロリ菌を死滅させると
学会で発表したピーター・モラン博士。
ワイカト大学にあるピーターモラン博士の研究室。
想像以上に大規模で、緑に囲まれた素晴らしい研究室でした。
マヌカハニーの活性度をUMF値として表示することに成功。
博士の元に世界中から生物学研究者達が集まってきます。
モラン博士の偉大さは、マヌカハニーの健康活性作用の発見に止まらず、養蜂された場所やその年の天候などによって大きく異なる、健康活性パワーを数値化(UMF値)したことにもあります。現在マヌカハニーが世界的ブームになったのも、モラン博士の取り組みにより健康活性数値をボトルに表示したからと言っても過言ではありません。
ユニーク・マヌカ・ファクターとは、「マヌカ特有なユニークな要素」という意味を持ちます。
UMF値は、マヌカハニーに含まれる健康活性作用を、医療用消毒液であるフェノール溶液と比較し、それを数値化しているものです。例えば、商品にUMF10+と記載されているのであれば、そのマヌカハニーの健康活性力は、フェノール溶液の濃度10%に匹敵するという意味になります。
マヌカの歴史を大きく変えた研究と、蜂蜜業界での貢献が認められ、モラン博士は大英帝国勲章の一つであり、過去にはビートルズも受賞したことのある、MBE章を1995年に受賞しました。更に、2001年には、New Zealand Science and Technology Silver Medal (ニュージーランド・科学とテクノロジー・シルバーメダル) を受賞。マヌカハニーを画期的に変えた人物として、ピーター・モラン博士の名は世界中に広がりました。
更に、モラン博士が中心となり、UMFを管理するUMF蜂蜜協会(Unique Manuka Factor® Honey Association:UMFHA)が発足しました。ニュージーランド現地で生産されるマヌカハニーのボトルにUMF数値を表示するという今のスタイルはここから始まりました。
しかし・・・ 長年UMF協会と一緒に歩んできたモラン博士ですが、より正確な健康活性度数値を目指す博士の考え方と協会の方向性の違いから、2008年、モラン博士はUMF協会を脱退し、より進化した活性度標準の確立と、医療への更なる取り組みをスタートしました。
※モラン博士と、長年医療用マヌカハニーを共同研究してきた、私たちマヌカゴールドの生産者ワトソン&サン社も、博士と一緒にUMF協会を脱退し、UMF表示を終了しMGS表示に切り替えました。
1995年大英帝国勲章を受章。
まだ学生だった頃のまゆ店員と博士。
寒天プレートに菌を培養し、活性作用を測定。
モラン博士が認めた証「MGS正式認定証」。
UMF協会を離れたモラン博士は、最新の研究を取り入れて、消費者誰もが信頼できる真の健康活性度標準を求め、
2009年新標準システムMGS (モラン・ゴールド・スタンダード)をスタートさせました。博士自らの名前を新標準に入れたのは、博士が認めた品質と最新の検査方法を用いた信頼できるマヌカハニーを保証するという意味です。
現在、ニュージーランド政府により使用が認められているのは、「UMF」「MGO」「MGS」の3つの標準(※
マヌカハニーってなに?のページ参照)。特にMGSは、他の標準にはない特別な基準を設け、モラン博士がたどり着いたにふさわしい活性度標準となっています。さらに、ニュージーランド認定・ISO17025認定研究所において複数回検査が行われ、測定結果をボトル前面に数値表示されます。また、モラン博士が認めている証として「認定証」も同時に発行されるのです。
博士の名前を入れた、
MGS(モラン・ゴールド・スタンダード)
モラン博士が定めた新標準MGSは一体他の標準と何が違うのでしょうか?簡単にまとめると以下のようになります。
●活性度数値が他の標準に比べ高くなるように設定されています。
MGSでは、必ず表示数値よりも検査数値が高めになります。これはモラン博士が認めるマヌカハニーは必ず表示数値よりも高い数値を消費者に送り届けたいとの思いがそうさせています。
※お手元に届いた分析書の数値をご確認ください、必ずボトルの表示数値よりも高い検査結果が認められるはずです。
●MGS数値とMGO数値、両方の数値を表示しています。
MGS標準は、【フェノール液比較】と【メチル・グリオキサール含有量】、この両方の数値を表示することが最もそのマヌカハニーの正確な活性度を表せると考え、2015年1月より世界ではじめて【MGS】【MGO】この2つの活性度数値を両方とも表記しています。
【MGS】とは、フェノール液と比較する検査方法を、最新の科学と研究を取り入れて数値表示しているものです。
【MGO】とは、メチル・グリオキサールの含有量を示し、MGS12+には400mg/kgのメチル・グリオキサールが含まれているという事になります。
※マリリニュージーランドのマヌカハニーには、活性度試験分析証明書のコピーがついてくるので、お手元にあるボトルのバッチ番号と分析書のバッチ番号を見比べて、正確な活性度が分かるようになっています。
●MGO数値との相関性が他社に比べ厳しく設定
MGSとMGOは相対関係にあり、対照表を参照すると、実際の検査結果を基に平均値をカーブから読み取れます。カーブの読み取り方は各会社によって様々なのですが、MGS標準では確実に表示数値以上のマヌカを保証するために、平均値のカーブよりも高めのメチルグリオキサール含有量を標準値としています。
※だから、お手元に届いたマヌカハニーの実際のMGO数値が表示よりも高いのはこの為なんです。
【MGS数値】と【MGO数値】の
間には表のような相関性が見られます。
曲線で表示された部分が平均を表します。
例えばMGS10+であれば
MGOではほぼ300に匹敵します。
医療用マヌカハニーを目指し、
長年一緒に取り組んできました。
【MGS】と【UMF】では、それぞれの数値に該当するMGO値に差があります。表を見てもわかるように例えば10+で比較をすると
MGS10+・・・MGO≧300 UMF10+・・・MGO263
MGSマヌカハニーは、消費者に表示数値以上の活性度のマヌカハニーがお届けできるように基準を高く設定しています。
はほぼ300に匹敵します。
この言葉は、わたしがモラン博士と最初に出会った時にモラン博士から言われたもの。
2003年、まだマリリニュージーランドが設立される前、ワトソン社CEOデニス氏の紹介でピーターモラン博士と初めてお会いました。その時、モラン博士が言った言葉、それがこの一言だったのです。
やがてマヌカハニーが医療用として認められ、世界中の子供たちを救える日が来るために、私たちはマヌカハニーの研究をしているのだとモラン博士は語っていました。そして、日本にも紹介をして日本人の健康に役立てて欲しいと私にお話してくださいました。
マリリニュージーランドは、モラン博士との約束を創業以来大切に守り続け、「本物のマヌカハニー」だけをお客様にお届けするために、2005年から現在まで約40万本を超えるマヌカハニーを販売して来ました。そして10,000件を超える嬉しいお言葉(レビュー)をお客様から頂いたのです。
モラン博士の穏やかで優しいお人柄。ご自宅のお庭で一緒にレモンを収穫した懐かしいあの日。モラン博士が生涯をかけてたどり着いたMGSマヌカハニー、そして彼の夢でもあった「マヌカハニーで世界中の人を救う」という事を、マリリはこれからもず~っと大切に、MGSマヌカハニーを日本の皆様にお届けしてまいります。
※モラン博士は残念ながら、2015年9月16日にお亡くなりになられました。34年間マヌカハニー一筋、ほぼ生涯をマヌカハニーに捧げたといっても過言ではありません。2014年に大学教授をリタイアした後も、お亡くなりになる直前まで、マヌカの研究を続けておられました。心よりご冥福をお祈りいたします。
モラン博士宅にて、左からワトソン社CEOデニス、
よう子店長、モラン博士、まゆ店員
ご自宅の家庭菜園でレモンと夏みかんを
取ってくれた博士。
自家製パンを切り分けて
くれるのはモラン博士の仕事。